「部下を動かすためには怒るのではなく、質問すればいいと言われましたが、質問しても部下はちゃんと答えてもくれないし、行動をしてもくれません。」

そんな質問を受けました。

残念ながら、あなたの部下は今までのあなたの態度や心理状態を見ています。

あなたがいつもイライラしていたり、何かにつけて文句を言ったり、すぐに怒鳴り散らしたり・・・

仮に過去のあなたがそんな状態だとしたら、

あなたの話を聞いた部下は、これまでの経験で、

「めんどくさいな・・・」
「なんだよ突然質問なんてしてきて・・・」
「ちゃんとした答えを言わないと、また機嫌が悪くなる・・・」

などと考えてちゃんと自分で考えて答えることができなくなっているのです。

言葉よりも質問する人のあり方

実は、質問する側の状態ってとっても大事なんです。

「なんで売上が上がらないんだ?」
「どうして新規顧客を獲得できない?」

これも質問ではあるのですが、怒りをぶつけて理由を聞き出す「尋問(じんもん)」です。

会社の上司によくあるのは、部下の答えを自分ですでに決めていて

部下が自分の答えと違ったことを言うと

「そうじゃ無いでしょ!」

と答えを否定してしまう事です。

 

これはビジネスの世界ではよくあって

上司が質問の本を読んだりして「質問」の良さを知り、活用しようとします。

「売上をあげるためにはどうしたらいい?」

と部下に質問をするわけです。

部下は今まで命令か指示しかしていなかった上司から質問を急にされ、焦るだけでなく何とか上司が考えているであろう正解を答えようとします。

でも部下からの答えが自分の意見と違うと

「それは違うだろ、◯◯◯をすべきなんだよ」

もう質問ではありません。

 

こうなると、もう部下は上司の考える正解を一生懸命探すだけで新しい発想なんて絶対に出ません。

否定されないように答えるよう仕向けているのは自分なのに

「部下がイエスマンで困る」

と言う上司が多いのが現状です。

 

質問する側の状態が大事というお話で、松田ミヒロさんが良く言うのが

「シャンパンタワーの法則」です。

シャンパンタワーの法則

バブル時代を生きてこられた方なら1度は見たことがあるかもしれません。

シャンパングラスを並べて上からシャンパンを注ぐあれです。

一番上を「あなたのグラス」

2段目が「家族のグラス」

3段目が「友人や同僚のグラス」

4段目が「お客様」

と見立てます。

 

シャンパンタワーは、一番上から注がないと全てを満たすことができません。

お母さんの場合、良くあるのが家族が一番で自分のことは後回し。

そうなると、こんな不満が出てきます。

「こんなに家族のために色々やっているのに・・・」

という感じですね。

 

仕事を優先しているとお客様が最優先になったりしている人もいます。

そうなると家族との時間や、友人との付き合いなどはおろそかになって行きます。さらに自分が満たされないのでストレス溜まりまくりです。

自分を満たして、溢れた気持ちを家族に、そして友人・同僚に、さらにはお客様にという風にすると、誰にもストレスがかかりません。

どんな状況でも自分を満たすことから始めないと、どこかに不満が残ります。まずはあなた自身が満たされていることがとっても大事なんですね。

自分のグラスを満たすことで周りにもエネルギーを与えることができるのですね。

自分が満たされていないと、こんな事もおきます。

「家事で忙しいお母さんにたまには楽をしてもらおう。」

そう考えて料理をしたり洗濯をしたりしたとします。

この時に

「相手に感謝されたい、すごいと褒められたい」

という気持ちで行動すると、無意識のうちに相手に対して感謝を求めてしまいます。

「してあげたい」から始まったはずなのに「お礼が欲しい」という状態になってしまっているんです。

さらには「お礼をしてもらって当然」という考えになっているかもしれません。

要求するということは相手のエネルギーを奪うことになります。

もし本当に自分の心が満たされていて、相手を喜ばせたいと行動していたら、お礼などなくても不満は起りません。

「家事って大変なんだなぁ。いつもしてくれてありがたいな」
「料理や洗濯って意外に楽しいな」

というような考え方になったかもしれません。

見返りを求めていませんから、感謝の気持ちを相手が表現しなくても気になりません。

部下に対する質問も見返りを求めるのではなく、相手の成長を考えて相手のための質問をするようになると、どんな答えが返ってきても不満には思わないはずです。

自分の心のグラスが今、何パーセントくらい満たされているか?

それを確認し、グラスを満たす工夫をすることが大切です。

自分の満たし方

では、どうすればあなたの心グラスは満たされるのでしょう?

自分を満たす方法には2つの方法があります。

人に満たしてもらう方法と、
自分で満たす方法です。

誰かに頼らないと満たされない人と、自分で自分の心をケアできる人がいたら、どちらが充実した人生を送れるでしょうか?

もちろん自分で満たす方法を知っている人ですよね。

あなたはどんなことをしたら自分の心のグラスが満たされると思いますか?

「褒められたら嬉しい」
「子供の成績が上がったら嬉しい」
「綺麗だねと言われたら嬉しい」

などは外的要因による心を満たす方法です。

もちろん、無いよりはあったほうがいいのですが、これだけでは常に誰かに何かをしてもらえないと自分の心は満たされないという状態になってしまいます。

自分で自分のグラスを満たす方法を知っていれば、依存体質にならずにすみます。

朝、一杯のコーヒーを飲む。
朝の空気が好きだから10分だけ散歩する
バスタブにゆっくり浸かる
好きな映画をみる

など何でもいいので、自分の心を満たす方法を見つけておきましょう。

あなたが満たされた状態で、部下に対して質問をすると、どんな答えが返ってきてもイライラする事もなくなります。

それを繰り返す事で部下もちゃんと自分で考えて質問に答えてくれるようになるのです。

では?

「あなたの心のグラスを満たすために何をしますか?」